○塩谷広域行政組合低入札価格調査制度事務処理要綱

令和2年6月26日

告示第7号

(目的)

第1条 この要綱は,低入札価格調査制度の実施について必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この要綱において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。

(1) 低入札価格調査 地方自治法施行令(昭和22年政令第16号。以下「令」という。)第167条の10第1項(令第167条の13において準用する場合を含む。)に規定する予定価格の制限の範囲内で最低の価格をもって申込みをした者の当該申込みに係る価格によってはその者により当該契約の内容に適合した履行がされないおそれがあるか否かを判断するために実施する調査をいう。ただし,令第167条の10の2(令第167条の13において準用する場合を含む。)の規定による総合評価落札方式(以下「総合評価落札方式」という。)による入札の場合においては,令第167条の10の2第2項(令第167条の13において準用する場合を含む。)に規定する落札者となるべき者の当該申込みに係る価格によってはその者により当該契約の内容に適合した履行がされないおそれがあるか否かを判断するために実施する調査をいう。

(2) 調査基準価格 低入札価格調査を実施する基準となる価格をいう。

(3) 失格基準価格 当該契約の内容に適合した履行がされないと判断し,入札者を失格とする基準となる価格をいう。

(4) 最低価格入札者 入札価格が失格基準価格以上予定価格の制限の範囲内で,最低の価格をもって入札した者をいう。ただし,総合評価落札方式による入札の場合においては,入札価格が失格基準価格以上予定価格の制限の範囲内の価格をもって入札した者のうち価格その他の条件が塩谷広域行政組合にとって最も有利なものをもって申込みをした者をいう。

(5) 次順位者 最低価格入札者を除く入札者の中で,入札価格が失格基準価格以上予定価格の制限の範囲内で,最低の価格をもって入札した者をいう。ただし,総合評価落札方式による入札の場合においては,最低価格入札者を除く入札者の中で,入札価格が失格基準価格以上予定価格の制限の範囲内の価格をもって入札した者のうち価格その他の条件が塩谷広域行政組合にとって最も有利なものをもって申込みをした者をいう。

(6) 対象工事 低入札価格調査制度の対象となる工事をいう。

(対象工事)

第3条 対象工事は,建設工事に係る競争入札に付される工事のうち予定価格が1億円以上のものとする。ただし,予定価格が1億円未満のものについて,管理者が必要と認める場合は対象とすることができる。

(調査基準価格の設定)

第4条 管理者は,対象工事の入札を実施する場合は,調査基準価格を定め,最低価格入札者の入札価格が調査基準価格を下回ったときは,低入札価格調査を行うものとする。

2 調査基準価格は,次の基準により設定されるものとする。

(1) 予定価格算定の基礎となった次に掲げる額の合計額(以下この項において「合計額」という。)から1万円未満の端数を切り捨てた額に100分の110を乗じて得た額とする。ただし,当該合計額が工事価格に10分の9.2を乗じて得た額を超える場合は10分の9.2を乗じて得た額を合計額とし,当該合計額が工事価格に10分の7.5を乗じて得た額に満たない場合は10分の7.5を乗じて得た額を合計額とする。

 直接工事費の額(建築工事及び設備工事は,これに10分の9を乗じて得た額)に10分の9.7を乗じて得た額

 共通仮設費の額に10分の9を乗じて得た額

 現場管理費の額(建築工事及び設備工事は,これに直接工事費に10分の1を乗じて得た額を加えた額)に10分の9を乗じて得た額

 一般管理費の額に10分の5.5を乗じて得た額

(2) 工事の性質上,前号の規定により難い工事の調査基準価格については,前号の規定にかかわらず,予定価格に10分の7.5から10分の9.2までの範囲内で管理者が定める割合を乗じて得た額とする。

3 管理者は,調査基準価格を予定価格書に明記する。

(失格基準価格の設定)

第5条 管理者は,対象工事の入札を実施する場合は,失格基準価格を定めるものとし,失格基準価格を下回る価格で入札を行った者を失格とする。

2 失格基準価格は,入札価格の総額について設定するものとし,対象工事ごとに管理者が定めるものとする。

3 管理者は,前2項の規定にかかわらず,対象工事の内容によって失格基準価格を設けることが適当でないと判断したときは,失格基準価格を定めないことができる。

(入札参加者への周知)

第6条 管理者は,調査基準価格及び失格基準価格を定めたときは,対象工事の入札の入札公告又は指名通知書に調査基準価格及び失格基準価格を定めたことを明記する。

2 調査基準価格を下回る価格で適用工事の入札を行った者と契約を締結する場合の契約保証金額及び契約不適合責任の存続期間は次のとおりとし,その旨を入札公告又は指名通知書に明記するものとする。

(1) 契約保証金額は,契約金額の10分の3以上とする。

(2) 契約不適合責任の存続期間は,工事目的物の引渡しを受けた日から3年以内とする。ただし,設備機器本体等については,引渡しの時,発注者が検査して直ちにその履行の追完を請求しなければ,受注者は責任を負わないが,当該検査において一般的な注意の下で発見できなかった契約不適合については,引渡しを受けた日から1年6月が経過する日までとする。

(入札の執行)

第7条 入札執行者は,入札の結果,低入札価格調査を実施する場合には,調査基準価格を下回るため落札を保留する旨を宣言した上で落札者の決定を保留し,後日結果を通知する旨を告げて入札を終了する。

(低入札価格調査の実施)

第8条 工事主管課長は,前条の規定により落札者の決定を保留した場合は,当該契約の内容に適合した履行がされないおそれがあるか否かを判断するため,次に掲げる事項について最低価格入札者からの事情聴取及び関係機関への照会等により調査を行う。この場合において,工事主管課長は,最低価格入札者に対し調査の実施について低入札価格調査実施通知書(別記様式第1号)により通知する。

(1) 当該価格により入札した理由

(2) 当該工事の施工場所付近における手持ち工事の状況

(3) 当該工事に関連する手持ち工事の状況

(4) 当該工事の施工場所と入札者の事業所,倉庫との関連(地理的条件)

(5) 手持ち資材の状況

(6) 資材の購入先及び購入先と入札者との関係

(7) 手持ち機械の保有状況

(8) 労務者の具体的供給見通し

(9) 過去に施工した公共工事名及び発注者

(10) その他の必要な事項

2 最低価格入札者は,前項の通知を受けたときは,原則として低入札価格調査実施通知書を発送した日から7日以内に回答書(別記様式第2号)に必要事項を記載し,工事主管課長に提出しなければならない。

(審査及び意見の回答)

第9条 工事主管課長は,調査の内容を分析及び検討し,低入札価格調査結果報告書(別記様式第3号)により,塩谷広域行政組合建設工事請負者選考委員会規程(平成5年塩谷広域行政組合訓令第2号)による塩谷広域行政組合建設工事請負者選考委員会(以下「委員会」という。)に調査結果を報告するものとする。

2 委員会は,前項の調査結果報告に基づき審議を行い,低入札価格審議結果報告書(別記様式第4号)により管理者へ報告するものとする。

(落札者の決定)

第10条 管理者は,委員会の審査結果に基づき,最低価格入札者の入札価格により当該契約の内容に適合した工事が履行されると認めたときは,最低価格入札者を落札者と決定し,最低価格入札者の入札価格では当該契約に適合した工事が履行されないおそれがあると認めたときは,最低価格入札者を失格とする。

2 管理者は,前項の規定により最低価格入札者を失格とした場合は,次順位者を落札者と決定する。ただし,次順位者の入札価格が調査基準価格を下回る場合は,落札者の決定を保留し,次順位者を対象に第8条から第10条までの手続を再度行うものとする。

(入札者への通知)

第11条 管理者は,前条第1項の規定により最低価格入札者を落札者として決定した場合は,直ちに落札通知書(別記様式第5号)により最低価格入札者へ通知するとともに,他の入札者全員に対して入札結果通知書(別記様式第6号)によりその旨を知らせるものとする。

2 管理者は,前条第2項の規定により次順位者を落札者として決定した場合は,直ちに最低価格入札者へ調査結果通知書(別記様式第7号)により失格について通知し,次順位者に対しては落札通知書(次順位者用)(別記様式第8号)により落札者となった旨を通知するとともに,他の入札者全員に対して入札結果通知書によりその旨を知らせるものとする。

(その他)

第12条 この要綱に定めるもののほか,必要な事項は,別に定める。

この告示は,公布の日から施行する。

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塩谷広域行政組合低入札価格調査制度事務処理要綱

令和2年6月26日 告示第7号

(令和2年6月26日施行)